「宅配 時間指定」|年末に増える指定便を回りきる配達順の組み方

午前・午後・夜間の指定便が重なる日でも、枠ごとに地図でまとめれば遅れを出さずに回りきれる
時間指定の荷物が増えた日に回りきれない原因は、件数そのものより「枠をまたいで走る回数」にあります。午前指定を配っている途中で午後の荷物が目に入り、ついでに置きに行き、戻ってきたら午前の残りが間に合わない。この往復が積み重なると、件数は同じでも走行距離と時間が増えます。対策は、指定枠ごとに配達先を地図上でまとめ、枠の切り替わりに移動時間を確保すること。年末に件数が増える前に、この組み方を体に入れておくと遅延の件数が減ります。
午前指定が多い日の夕方、荷主から「また遅れた」と連絡が入る。帰ってから「宅配 時間指定 回り方」「宅配 コース 組み方」と検索しても、出てくるのは要領のいい人の体験談ばかりで、自分の地域の道に当てはめられない。宅配を始めて数か月、コースの組み方を誰にも教わらないまま、年末の件数増加だけが迫ってくる。そういう状態の人に向けて、枠の組み方、受け持ち件数の決め方、荷室の積み分けの三つに分けて整理します。
【この記事のポイント】
- 枠ごとに地図でまとめる:午前・午後・夜間の指定を別々の地図として見て、枠の中で最短の順路を作る
- 切り替わりに移動時間を置く:枠の最後の配達先から次の枠の最初の配達先までの移動を、あらかじめ予定に入れる
- 件数の上限は繁忙期前に話す:回りきれない件数を受けてから謝るより、受ける前に荷主と上限を決める
この記事の結論
- 一言で言うと、指定便は「件数」ではなく「枠の数」で負荷が決まる
- 最も重要なのは、枠をまたぐ移動を減らし、切り替わりの移動時間を確保すること
- 失敗しないためには、年末の件数が増える前に受け持ちの上限と荷室の積み分けを決めておくこと
指定枠ごとにコースを組む考え方
指定なしの荷物を「枠の隙間」に落とし込む
朝の荷物を受け取ったら、最初にやることは仕分けです。午前指定、午後の各枠、夜間の枠、そして指定なし。指定なしの荷物は自由に見えますが、実はいちばん扱いに注意がいります。指定なしを先に配り始めると、午前指定の締め切りが迫ってから焦ることになるからです。
指定なしの荷物は、指定枠の配達先の近くにあるものだけを「ついで」で配り、残りは枠と枠の隙間、あるいは夜間枠の前の空き時間にまとめて回します。こうすると指定枠の順路が崩れません。
枠の中で最短順路を作り、枠の外には出ない
午前指定の配達先だけを地図に置いて、一筆書きで回れる順路を作ります。午後の荷物がすぐ近くにあっても、午前の枠の中では配りません。「近いから」という理由で枠の外に出ると、午前の順路が歪み、戻りの時間が生まれます。
ただし例外はあります。午後の配達先が午前の順路上にあり、受け取り側が早い時間でも受け取れると分かっている場合です。これは荷主や受け取り側の了承が前提で、勝手に時間を前倒しすると指定の意味がなくなります。
午前の最後の配達先と、午後の最初の配達先が離れているなら、その間の移動時間をあらかじめ予定に入れます。ここを見込まないと、午後の枠が最初から遅れた状態で始まります。
住宅街の取り回しが順路の精度を決める
地図上で最短に見える順路でも、実際には一方通行や細い路地で時間が変わります。宅配の配達先は住宅街が多く、角を曲がれるか、転回できるかで順路の精度が決まります。最小回転半径4.1mのクリッパーバンのような軽バンは狭い路地での転回がしやすく、袋小路に入っても戻りやすい。車の取り回しは、順路の組み方と同じくらい回りきれるかどうかに影響します。
初めて回る地域なら、最初の1〜2週間は順路を記録しておきます。どこで時間がかかったか、どの道が通れなかったか、どの配達先が不在になりやすいか。それを翌週の順路に反映すると、同じ件数でも所要時間が縮みます。記録は手帳でもスマートフォンのメモでもよく、続けられる形で残すことが大切です。
年末の件数増加にどこまで対応するか
受け持ち件数の上限は「繁忙期前」に話す
年末は宅配の件数が増え、指定便の比率も上がる傾向があります。問題は、増えた件数を全部受けてから回りきれず、荷主に謝る流れになることです。これを避けるには、繁忙期に入る前に「自分が1日に回れる上限」を荷主と話しておきます。
上限の決め方は、通常期の実績から逆算します。指定枠ごとに何件回れたか、どの枠で遅れが出たかを記録しておくと、年末の上限を根拠を持って伝えられます。根拠なしに「無理です」と言うより、「午前枠はこの件数まで、夜間枠はこの件数まで」と枠ごとに示す方が、荷主側も調整しやすくなります。
よくある失敗と対策
一般的に、指定便の遅延で起こりやすい失敗は三つあります。一つ目は、午前指定の件数が多い日に指定なしから配り始めること。二つ目は、枠の切り替わりの移動時間を見込まないこと。三つ目は、不在で持ち戻った荷物の再配達を当日の枠に無理に押し込むこと。
再配達については、国土交通省が宅配便の再配達削減に向けた取り組みを公開しており、置き配や宅配ボックスの活用が進められています。再配達を減らせれば、同じ件数でも枠の中の余裕が増えます。受け取り側の事情で置き配ができない配達先もあるので、再配達分はあらかじめ夜間枠の前後に時間を取っておくのが現実的です。
遅れそうなときの連絡の順番
遅延が見えた時点で、まず荷主に到着見込みを伝えます。遅れる件数と枠を具体的に。連絡を先に入れておけば、受け取り側への案内を荷主が代わりにできる場合があります。連絡なしで遅れると、同じ遅延でも注意を受ける度合いが変わります。
正直なところ、遅延をゼロにするのは難しい。年末は道路も混み、受け取り側の在宅状況も変わります。目標は「遅延を減らす」と「遅延を事前に伝える」の二つで、後者は今日から変えられます。
枠別に積み分けられる荷室と車の用意
指定便を枠ごとに回る組み方は、荷室の積み方とセットで成り立ちます。午前の荷物を手前、午後を中ほど、夜間を奥に積み、枠が切り替わるたびに積み替えずに取り出せる状態にする。この積み分けができるかどうかは、荷室の広さで決まります。
クリッパーバンの荷室内寸は長さ1,910mm、幅1,320mm、高さ1,240mmで、最大積載量は350kgです。この寸法を基準に、枠ごとの荷物の量を見て「3列に分けられるか」「大型の荷物を一つの枠にまとめられるか」を考えます。荷室が狭いと枠の途中で積み替えが発生し、その時間が遅延に直結します。
年末に向けて車を用意する人、今の車の荷室で積み分けが難しいと感じている人は、荷室の寸法で比べてみてください。新車のクリッパーバンを信販会社を通さない自社ローンで月々定額にする仕組みなら、頭金0円、税金・保険・保証が含まれて月額2万円〜(税別)です。金額は走行距離や駆動方式で変わり、個別の見積もりで決まります。宅配は走行距離が伸びやすい仕事なので、見積もりの際に1日の走行距離の見込みを伝えておくと、現実に近い月額が分かります。
審査はあります。信販会社を通さない分、今の収入の状況から無理のない範囲で一緒に考えるという位置づけで、「必ず通る」という話ではありません。年末の件数増加に向けて荷室を広げたい理由があるなら、お近くの店舗で見積もりを取り、今の車を使い続ける場合と比べてから決めるのがよい順番です。
よくある質問
Q1. 午前指定が多すぎて回りきれません。どう組めばいいですか
A1. 午前指定だけを地図に置いて一筆書きの順路を作り、午後の荷物や指定なしは午前の枠では配らないのが基本です。それでも回りきれないなら、午前枠の件数が自分の上限を超えています。荷主に午前枠の上限を枠ごとに伝えて調整してもらいましょう。
Q2. 指定なしの荷物はいつ配るのが正解ですか
A2. 指定枠の配達先の近くにあるものだけを「ついで」で配り、残りは枠と枠の隙間か、夜間枠の前の時間にまとめます。指定なしから配り始めると午前指定の締め切りに追われるので、最初に配らないのが鉄則です。
Q3. 近くに午後指定の荷物があるとき、午前中に配ってもいいですか
A3. 受け取り側が早い時間でも受け取れると荷主経由で確認できている場合に限ります。勝手に前倒しすると指定の意味がなくなり、不在で持ち戻るリスクも上がります。確認が取れないなら午後の枠で配ります。
Q4. 年末はどれくらい件数が増えますか
A4. 地域や荷主によって幅があり、一律には言えません。だからこそ、通常期に枠ごとの件数と所要時間を記録しておき、その実績をもとに年末の上限を荷主と話し合うのが現実的です。数字の根拠があると調整が通りやすくなります。
Q5. 荷室の積み分けはどうすればいいですか
A5. 午前を手前、午後を中ほど、夜間を奥に積み、枠が変わっても積み替えずに取り出せる状態にします。荷室内寸1,910×1,320×1,240mmを基準に、枠ごとの荷物の量が3列に分けられるかを朝の仕分けで確認してください。
Q6. 再配達が当日の枠を圧迫します
A6. 再配達分は当日の枠に押し込まず、夜間枠の前後にあらかじめ時間を取っておきます。置き配や宅配ボックスが使える配達先は受け取り側と事前に確認しておくと、持ち戻りそのものを減らせます。
Q7. 遅れそうなとき、誰に先に連絡すべきですか
A7. 荷主が先です。遅れる枠と件数、到着見込みを具体的に伝えます。荷主が受け取り側への案内を代行できる場合があり、連絡の有無で注意を受ける度合いが変わります。
Q8. 軽バンは住宅街の配達に向いていますか
A8. 狭い路地での転回や袋小路からの戻りがしやすい点で向いています。軽バンカーマッチが扱う新車クリッパーバンの最小回転半径は4.1mです。順路を地図上で最短に組んでも、実際に曲がれるかどうかで所要時間が変わるので、取り回しのよさは回りきれるかどうかに影響します。
まとめ
- 指定便の負荷は件数ではなく「枠をまたぐ回数」で決まる。枠ごとに地図でまとめる
- 指定なしは最初に配らず、枠の隙間に落とし込む
- 枠の切り替わりの移動時間と、再配達の時間をあらかじめ予定に入れる
- 年末の受け持ち上限は、通常期の記録を根拠に繁忙期前に荷主と決める
- 荷室を枠別に積み分けられるかが、積み替えの時間を左右する
明日の朝からできるのは、荷物を枠ごとに分けて地図に置くことと、枠ごとの件数を記録することです。年末までの数週間でその記録がたまれば、上限の話を根拠を持ってできます。車を替える判断は、記録を見て荷室が足りないと分かってからでも遅くありません。
軽バン選びで迷ったら、条件を伝えるところから始められます
お仕事の内容とご予算をお聞きして、無理のない条件を一緒に整理します。まだ決めていない段階のご相談も歓迎です。